[日文] HOYA、ベトナムに130億円投資

2010-07-12 15:41

HOYAはパソコンなどに使うハードディスク駆動装置(HDD)の主要部材であるガラス基板の新工場を2011年春、ベトナムで稼働させる。総投資額は約130億円。同年秋のフル生産時には、今秋稼働するフィリピンの新工場と合わせ、全社の生産能力が月5200万枚(2.5インチ換算)と7割増える。世界のパソコン需要が急回復する中、ガラス基板首位のHOYAの増産は需給逼迫(ひっぱく)の解消につながりそうだ。

新工場は既存工場があるハノイ市のタンロン工業団地に建設する。フル稼働時の月産能力は1200万枚の予定。同社はフィリピン、タイ、中国にも工場を持つ。今秋稼働するフィリピンで2カ所目の工場は月産能力1000万枚。この時点で全社の月産能力は約4000万枚と現在より3割強増える。HDDメーカーからの引き合いが強いため、一段の増産が必要と判断した。

HOYAはHDD用ガラス基板で6割強の世界シェアを握る。データ記録層となる磁性材をガラス基板に塗布加工した磁気ディスク事業も手がけていたが、6月末に米HDD大手、ウエスタン・デジタルに売却。HDD関連ではガラス基板に経営資源を集中する。

リーマン・ショックを機に世界のパソコン需要は落ち込んだが、09年後半から新興国を中心に回復。米調査会社ガートナーの予測によると、12年のHDDの世界需要は約8億1500万台と09年に比べ50%近く伸びる。

HDD用部材のうち、特にメーカー数の少ないガラス基板は深刻な供給不足に陥っていた。このため、世界2位のコニカミノルタホールディングスは10月にマレーシアで新工場を稼働させ、生産能力を8割増強。古河電気工業はガラス基板市場に参入し、総額100億円以上を投資する方針を打ち出している。

日本語ニュースチーム news@ajnews.co.kr